らんま1/2 魔法使いの弟子


2006年03月03日

らんま1/2 14.11 サンタクロースの弟子 高橋留美子 小学館
らんま1/2 14.11 サンタクロースの弟子 高橋留美子 小学館

この題名は、ゲーテの「魔法使いの弟子」からとられているのだと思います。
詩の内容はこんな感じです。

魔法使いの弟子が、師匠の留守中に、ホウキに魔法をかけて水汲みをさせます。ところが弟子は、それを止める呪文を覚えておらず、水が溢れ出します。弟子は ホウキを折ってなんとか止めようとするのですが、二つに折れたホウキが、二人になってさらにどんどん水を運びます。もう館は大洪水です。そこへ師匠が帰っ てきて、ホウキを止めるという話です。

このゲーテの詩を交響詩にしたのが、フランスのデュカスです。
DUKAS.jpg
魔法使いの弟子

そして更にこのデュカスの交響詩をディズニーがアニメーション映画にします。
ファンタジア
ファンタジア

ところで、「止める呪文を忘れて、水が溢れかえる。」というのは、昔話などでよく使われるモチーフです。例えば、グリム童話の「おいしいお粥」という話 は・・・お粥がどんどん出てくる鍋から、お粥を出したのはいいけれど、お粥を止める呪文が分からずに、町中がお粥で溢れかえるという話です。

うる星やつらの博物誌 いい日旅立ち
http://www.geocities.jp/urubosi82/txt/01_10.html



らんまの「サンタクロースの弟子」を読んで、僕はうる星やつらの「最後のデート」を思い出しました。

うる星やつら ワイド版 11.07 最後のデート
うる星やつら ワイド版 11.07 最後のデート

おそらく、高橋留美子氏は、「真夏」「クリスマス」「花火」のキーワードを使った三題噺を作ったのではないかと思います。


コメント:
乙葉さん
2006/03/06 15:37:49
魔法使いの弟子知ってますw
ミッキーのを知ってますー(=゚ω゚)
ビデオとかで見たことありますwww

服部
2006/03/06 19:26:18
乙葉さん。
ミッキーの「魔法使いの弟子」を見たのですか。(^^)
65年以上も前の作品とはとても思えない、素晴らしい作品ですよね。(^^)


やまださん
2006/04/03 01:02:36
こんにちは。
三題噺…たしかにそうですね!
高橋先生の漫画は、異種なモチーフを取り合わせて1つの作品を作るという点で、伝統的な落語の手法を使っているのですね〜。
興味深いですね。

服部
2006/04/03 21:06:27
やまださんコメントありがとうございます。
今回の場合は、同じキーワードの話を比べることで、三題噺なのだろうな? と想像できますが、他の作品の場合は見つけるのはちょっと難しいですよね。 (^^)

でも、他でもこのような手法を用いている場合もあるのだろうな? とは想像はできますよね。(^^)

やまださん
2006/04/03 23:18:03
>他の作品は見つけるのが難しい
そうですねー、三題噺の手法は、連載作品というよりむしろ短編作品の方に多いかもしれません。

服部
2006/04/04 01:25:28
どうも僕の言い方が悪かったようです。
>他の作品は見つけるのは難しい
というのは、例えば、お題は、「真夏」「クリスマス」「花火」である。と、わかっているのならば、その話を読めば、「うまい具合に三つの主題が組み合わさ れているものだ。」などと思ったりできるわけですが、お題を知らされずに話を読んでも、話の内容からだけでは、キーワードを読み解くことは殆ど不可能で しょうから、それが三題噺なのかどうかさえ判断できないのではないかと思います。
今回の場合は、らんまの「サンタクロースの弟子」と、うる星やつらの「最後のデート」を比べることができたので、三題噺なんだろうな? と推測できたわけ です。(^^)

ですから以前、「最後のデート」を読んだときには、それが三題噺であるかもしれないということに、全く気付きませんでした。(^^)

いつものことなのですが、どうも、僕の発言は、説明不足で意味が取りにくいようです。今後気をつけます失礼しました。

やまださん
2006/04/04 18:33:07
なるほど!よくわかりました。私の方こそずれたことを言ってしまってすみません。
確かに2つのお話はテーマが同じですものね。他にもこういう、作品が違ってもテーマは同じものを組み合わせている…というエピソードがあったりするので しょうか。探してみるのも楽しそうですね。

服部
2006/04/05 00:28:55
プロットが同じであったり、モチーフが同じというものは、比較的見つけやすいのですが、今回のように、キーワードだけ同じというようなものは、見つけにく いものなのかもしれません。

また、わざわざ同じキーワードを組み合わせて話を作るというのは、ある意味作者の遊びのようなものでしょうから。(^^) そう滅多にはないのかもしれま せん。(^^)

推測ですが、高橋先生は、よほど「最後のデート」を気に入っていて、「よし、同じお題目で、これに匹敵するものを描くぞ!」というような意気込みで、「サ ンタクロースの弟子」を描いたのかもしれません。(^^) 単なる推測ですけど・・・(^^)


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