らんま1/2 お姫様の結婚の条
件
2005年03月29日
婚約者に選ばれる
らんま1/2 01.01 らんまが来た
高橋留美子 小学館
「かすみ」「なびき」「あかね」の三姉妹の中から、三女の「あかね」が乱馬の婚約者になります。
「一番年下の娘が、嫁として選ばれる」というの
は、昔話などではお約束となっていることです。
結婚の条件
らんま1/2 01.04 断じて認めん 高橋留美子 小学館
「あかね」と交際するには、あかねに勝たねばならない。という条件があるのですが、これは、「お姫様の結婚の条件」の典型です。「うる星やつら」の「か
けめぐる青春」の類型といえます。
しかし、実際には、「あかね」には誰も勝っていません。(例外として女のらんまだけが勝つ)
実はこの「あかねに勝たねばならない」という条件はダミーであって、本当の条件は「九能帯刀に勝たねばならない」というものなのです。
その前提には、「本当は、九能はあかねよりも強い」しかし、九能は絶対にあかねには勝たない。というものがあります。
ですから、乱馬は九能を倒したことにより、はじめて、あかねの許婚として、皆に認められたのです。
らんま1/2 01.08 好きな女がいるんだから 高橋留美子 小学館
実はこの九能の役どころは、昔話などでは、「父親」が荷うものです。
花婿候補は、花嫁の父親の出す難題をクリアする。あるいは、花嫁の父を倒さなければならない。というのが、典型です。類話としては、古事記の「オオクニヌ
シがスサノオの娘を嫁にする話」などが有名です。
では、なぜ「あかね」の父親が、その役を果たさないのか? というと・・・現代社会における、「父親の権威の喪失」などというような理由が考えられると思
いますが・・・・まあ、でもそんな安易な理由よりも、「それは高橋留美子のギャグマンがだから」だと僕は思います。
らんま/考 犬
研